同じ英文を「嫌!!!!」っていうほど読む。
というのがあります。これは、覚えるのとは違います。よく、単語や熟語、英文例を丸暗記しまくる人がいますが、それはそれで効果もあるでしょうし、やらないよりはやった方が絶対にいいものだとも思います。
ただ、丸暗記に頼る方法は、二つの問題があります。
第一に、機械的に丸暗記した知識は、その知識を「使う」という文脈になったときに、検索可能かどうかです。
ヒトが何か問題を解決しようとする時、この場合は「英文を読む」ということですが、適切に必要十分な知識を使えるかどうかは、単に「アタマの中に入っている」状態だけでは完全ではありません。知識は吸収した文脈にどうしても依存します。この場合、「丸暗記」という文脈に依存する事になります。知識は、使うことを前提として吸収しないと意味がないのです。
知識を「頭の中に入れる」というイメージより、「何度も使う」というイメージで勉強した方が、実際には吸収する知識の「量」は少ないかも知れませんが、即利用可能な知識ということはいえると思います。
特に、文法は、使ってナンボです。いかに文法の知識があっても、それが実際の英文の中にどのように反映されているかがわからなければ意味がありません。
第二に、こちらの方が大事かと思うのですが、丸暗記は苦痛であることです。なぜ苦痛になるかといえば、なした努力の結果が「どれだけ覚えているかどうか」という"performance"の問題になるので、自分自身で統制が出来ないのです。
いかに「気分的にラク」になれるかは、努力の結果を「どれだけ覚えているかどうか」という"performance"、つまり質的なモノにするのではなく、「実際なした行為」の量的なモノにした方が楽です。
どういうことかというと、例えば、「人に好かれたい」と思っている人がいたとします。そのとき、その人の目標は「人に好かれること」ですが、実際には、人が他人を好きになるかどうかは、その人次第です。好かれたいと思っている人は、そのように努力はできますが、「好きになるかどうか」の最終決定は好きになる人にかかってきます。
つまり、どんだけ努力しても人に好かれないということがありうるわけです。これはつらい。結果を思い通りに出来ないのですから。これが、「覚える」ということを目標においたときのつらさです。
そこで、どうすればいいかというと、例えば、「その人と一日何回話す」とか、「その人の大好きな食べ物をあげる」とか、行動次元で目標を設定するという方法があります。これは、話しかけるのが恥ずかしいとかイロイロあるでしょうけど、「好かれる」ことよりも多少ラクです。
そして、そういう行動をすることで、楽しむ事が出来れば、そういうあなたを見た人は、あなたのことを好きになるかもしれません。気持ち悪がられる可能性もありますがA^^;
以上二つの理由から、最初に書いた、
同じ英文を「嫌!!!!」っていうほど読む。
という方法をお奨めします。
ここで重要なのは、ただ何となく読むのではないことです。読む英文には前提条件があります。それは、
ワケのわかった英文であること
です。ワケのわからない英文を読んでもあんまり意味はありません。それこそ、「感覚」や「センス」でわかる人なら話は別ですが。
そして、その英文は、自分にとって、多少難しめのものであった方がよいです。なぜなら、わかりきっている事を再確認するより、多少難しめの方のモノを相手にすることで、今まで得られなかったモノを得られる可能性が増すからです。
単語を調べきり、構文を完全に掴んだ、自分にとって多少難しめの文章をソレこそ、一万回二万回とは言いませんが、「一日30回」とか、読む回数という「量的な」目標をもって、繰り返し反復する事をしてみてください。
そして、頭の中では、知識を「使うこと」をイメージするとともに、知識の「使い方」の「道筋」をつける、言ってみれば水が流れたあとに水路が出来ているような状況をイメージしてみるとさらに良いと思います。
そういう地道な「作業」が実は知識をつける上では重要であると思います。

定評ある辞典をあげておきます。辞書は語法の説明が充実したものと語彙数の多いものを二つ用意すると良いと思います。
この場合、ジーニアス英和辞典が前者で、グランドコンサイスが後者です。書店で手にとって使いやすそうなものを選ぶのが一番かと思います。




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