使用する記号 S:主語、V:動詞(文の要素として)、O:目的語、C:補語、名:名詞、動:動詞(品詞として)、形:形容詞、副:副詞、助:助動詞、冠:冠詞、to (do):不定詞、doing:現在分詞・動名詞、-ed:過去分詞、wh:関係詞節
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2008年01月10日

【英文読解】主語と動詞(その2)

前の記事【英文読解】主語と動詞(その1)の続き

【再掲】英文No.2(東大,昭和59年)
Our relation to the books we come across in our lives is a mysterious one.


人生で我々が出会う書物との関係は不思議な関係である。


前回の記事で、「名詞+名詞+動詞」のつながりから、"Our relation to the books we come"が一つのかたまりであることまでを説明しました。今回はその後をさらに見て行きます。

"come"の後の"across"を"come"とつなげて、"come across"と読みます。"across"は前置詞ですが、前置詞を考えるときの重要な視点は、【語法・基本】品詞(その2)で見たとおり、

○前置詞
・名詞とくっつけて一つのかたまり(副詞・形容詞)とする
・動詞の後に続いて一つのかたまり(動詞)とする


です。前回は「前置詞+名詞」について言及しましたが、今回は「動詞+前置詞」です。

"come across"で、「出会う」「遭遇する」という意味です。これを動詞のかたまりとします。ここまでの訳はどうなるかを考えましょう。

最初の主語のかたまりは"Our relation to the books"で「本と我々の関係」で、"we come across"は、「我々が出会う」です。そして、"we come across"が"Our relation to the books"を修飾すると考え、「我々が出会う本との関係」となります。

さらに後を見て行きます。「前置詞+名詞」の関係を考えれば、"in our lives"がかたまりになる事がわかると思います。

そこで、前回の記事を思い出してみましょう。"lives"は最初に、動詞候補としてあげたものです。これがいつの間にやら、名詞になってしまいました。

ここでは"lives"の前の"our"に注目です。"our"は代名詞の所有格ですが、所有格は名詞に修飾します。コレが大事。所有格の意味は所有を示すとか何とかも訳を考える上では無論大事ですが、冠詞と同じく、名詞があることを明示する記号であるという事を意識してください。

そこで名詞は何かを見てみるために、"our"の後を探します。

"lives is a mysterious one"

と続いていますが、"is"があるために、その後を見るまでもなく、"lives"以外には"our"の修飾する対象はないことになります。

○述語動詞を飛び越えて修飾する単語はない

というのもキマリにしておいて下さい。このように、英語の構文把握というのは、

○構文解釈の糸口(その4)
述語動詞の候補を探し、述語動詞である可能性を一つ一つ検証する


よって、"in our lives"をかたまりとします。そしてこのかたまりは、後ではなく、前にある"we come across"に修飾します。"lives"は名詞であるとすると、「生命」「人生」などになりますが、ここでは「人生」の方が適切です。

この場合、"we"の前に関係詞が省略されていますから、先行詞である"the books"を補って、

"we come across the books in our lives"

「人生の中で我々が出会う」という訳になります。

そして次は"is"です。これは前回の記事でも見た通り、確実に述語動詞なワケですが、主語はなんでしょうか。

直前の"lives"は前置詞"in"にくっついているので主語にはなりえません。【コラム】英文を「訳す」事と「理解する」事で書いたとおり、左側(前)にある"in"によって、"lives"は主語である可能性を絶たれているというように考えます。

では、"is"の主語は何か。他にある可能性は、前置詞+名詞を除いて考えれば"we"か"our relation"の二つになります。

しかし、"we"の主語になるためには、【語法・基本】準動詞は形容詞か名詞とみなすで書いたとおり、原則として"and"などの接続詞がないといけません。

よって原則でとりあえず考えれば、"we"ではなく、"our relartion"が主語ということになります。そして、"our relartion"はこの文の主語です。ということは、この"is"は、この文の述語動詞ということになります。

そして、最後に"a mysterious one"が残りました。"mysterious"は形容詞ですので、"one"が"a"によって示された名詞ということになります。"one"は何でしょうか。

○oneの考え方
1)とりあえずの訳は「もの」「人」
2)前で使われていた名詞の置き換え

どんな名詞の置き換えでしょうか。それを考えるために、文を単純化します。最初の主語のかたまりをシンプルに"our relation"として考えます。

Our relation is a mysterious one.

これをみれば、"one"は"relation"であるという事がわかると思います。

よって訳は、

「人生で我々が出会う書物との関係は不思議な関係である。」

となります。

この英文のポイント:主語と動詞の探し方

○構文解釈の糸口
1)まずは述語動詞から探す
 〜述語動詞の候補を探し、述語動詞である可能性を一つ一つ検証する
2)文章の最初の名詞のかたまりを確定する
 〜英文の最初の名詞のかたまりが、その文の主語
3)探した述語動詞の主語を探す
 〜基本的には最初に探した動詞の直前の名詞が主語
 〜文頭から順番に検証

○述語動詞に確実になるカタチ
1)"be""been"以外のbe動詞
2)助動詞+動詞の原形
3)過去形と原形・過去分詞形が異なる不規則変化の動詞の過去形
〜術語動詞になる可能性のあるモノも全てチェック

○主語になりうるモノ
1)名詞
2)代名詞の主格
3)to (do):不定詞
4)(do)ing
5)that節
6)how,wh-ではじまる節

○前置詞+名詞でかたまりとする
○名詞+前置詞+名詞というかたまり
○[名詞]←(前置詞+名詞)

○代名詞の主格に修飾する、あるいは代名詞の主格が修飾する単語はない

○名詞+名詞+動詞
 →名詞と名詞の間に関係代名詞の省略
・【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
・【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
・【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

○"a relation to+名詞":名詞との関係

○前置詞
・名詞とくっつけて一つのかたまり(副詞・形容詞)とする
・動詞の後に続いて一つのかたまり(動詞)とする

○述語動詞を飛び越えて修飾する単語はない

○oneの考え方
1)とりあえずの訳は「もの」「人」
2)前で使われていた名詞の置き換え
 〜文を単純化して置き換えられた名詞を考える


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2008年01月09日

【英文読解】主語と動詞(その1)

英文No.2(東大,昭和59年)
Our relation to the books we come across in our lives is a mysterious one.


人生で我々が出会う書物との関係は不思議な関係である。


いよいよ、パズルを楽しみましょうか(笑)。

この和訳のテーマ:主語と動詞の探し方

英文を読む上では、主語と動詞をつかむこと、すなわち、どこが主語でどこが動詞かをとらえることがまずは大事です。

その際、探し方はいろいろですが、

○構文解釈の糸口(その1)

まずは述語動詞から探す


という方針でいきます。

この例文でもそうします。文章を端から見ていくと、動詞っぽいものが何個か出てきます。

まず、"come"、"lives"そして"is"です。

ちなみに、動詞を探すときに、述語動詞に確実になるカタチというのがあります。そいつをチェックしておきましょう。

○述語動詞に確実になるカタチ
1)"be""been"以外のbe動詞
2)助動詞+動詞の原形
3)過去形と原形・過去分詞形が異なる不規則変化の動詞の過去形


3)はクドイので除去しても可です。少なくとも1)と2)があった瞬間に述語動詞であることが確定します。

また、確実に述語動詞になるモノだけではなく、述語動詞になる可能性のあるモノも全てチェックするのを忘れないで下さい。

動詞っぽいものをチェックしたら、次のステップに進みます。

○構文解釈の糸口(その2)

文章の最初の名詞のかたまりを確定する


英文の最初の名詞のかたまりが、その文の主語です。文の述語動詞の候補を挙げたら、英文の主語を確定します。まず、主語になりうるモノを挙げておきます。

○主語になりうるモノ
1)名詞
2)代名詞の主格
3)to (do):不定詞
4)(do)ing
5)that節
6)how,wh-ではじまる節


です。この文章の場合、"relation"がそうです。

その次に、ソレをかたまりにできるのであればしてしまいます。まず、"relation"の前の"our"は、"relation"にかかる所有格で、"our relation"とかたまりにできます。

さらに、"relation"はその後に"to+名詞"をとって

○"a relation to+名詞":名詞との関係


という様に訳せるワケですが、コレは熟語のように扱うとしても、ここで、より一般的な構文把握のために重要なことは、"前置詞+名詞"というかたまりを意識できるようにする事です。

○前置詞+名詞でかたまりとする


さらに、

○名詞+前置詞+名詞というかたまり


も意識できるようにするとさらに良いです。

このとき、

○[名詞]←(前置詞+名詞)


という修飾関係をおさえられるようにしてください。この場合、"relation"に"to the books"が修飾しています。

そして、その次の"we"に注目です。

○代名詞の主格に修飾する、あるいは代名詞の主格が修飾する単語はない


というキマリも大事です。例外もありそうですが、とりあえずここでは言い切っておきます。これは、何を言っているかというと、部分的に見て、"the books we"というつながりにおいて、「"the books"と"we"の間には明確な切れ目が存在している」という事がいえるということです。

そういうことで、この文章の主語のかたまりである、最初の名詞のかたまりは"our relation to the books"ということが、ここまでとりあえずは言えたということになります。この名詞のかたまりはもう一つのかたまりとして扱います。

○構文解釈の糸口(その3)

探した述語動詞の主語を探す


基本的には最初に探した動詞の直前の名詞が主語であると考えます。そして、必ず、文頭から順番に検証していきます。

この文章の場合、最初の動詞っぽいモノは"come"ですが、その直前の"we"がそうであるということになります。"we come"で主語と動詞というのは、"we"が代名詞の主格である事から間違いありません。「主格」とは文字通り、「主語となるカタチ」です。

という事は、この文章は文頭から、

名詞+we+come

というカタチ、さらに"we"は名詞で"come"が動詞であることを考えると、

名詞+名詞+動詞

というカタチになります。

このカタチは、

【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

でみた通り、名詞と名詞の間に関係代名詞が省略されているカタチです。(続く)

今回のポイント:主語と動詞の探し方

○構文解釈の糸口
1)まずは述語動詞から探す
2)文章の最初の名詞のかたまりを確定する
 〜英文の最初の名詞のかたまりが、その文の主語
3)探した述語動詞の主語を探す
 〜基本的には最初に探した動詞の直前の名詞が主語
 〜文頭から順番に検証

○述語動詞に確実になるカタチ
1)"be""been"以外のbe動詞
2)助動詞+動詞の原形
3)過去形と原形・過去分詞形が異なる不規則変化の動詞の過去形
〜術語動詞になる可能性のあるモノも全てチェック

○主語になりうるモノ
1)名詞
2)代名詞の主格
3)to (do):不定詞
4)(do)ing
5)that節
6)how,wh-ではじまる節

○前置詞+名詞でかたまりとする
○名詞+前置詞+名詞というかたまり
○[名詞]←(前置詞+名詞)

○代名詞の主格に修飾する、あるいは代名詞の主格が修飾する単語はない

○名詞+名詞+動詞
 →名詞と名詞の間に関係代名詞の省略
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

○"a relation to+名詞":名詞との関係
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2008年01月07日

【語法・基本】比較構文の考え方

0.比較こそ「構文」で考える

このブログでの英文読解の枠組みは、如何に「かたまり」でとらえるか、ですが、こと比較構文については、ちょっと話が異なってきます。

比較構文については、単語の「かたまり」による理解よりも、全体の構造を追う努力が必要になります。

【語法・基本】品詞(その1)で書いたように、単語の「かたまり」を前提にした理解では、「かたまり」を認識し、「かたまり」間のツナガリの可能性を追いかけていくことを前提としています。

しかし、比較では、その理解では一筋縄ではいかないことがあります。これは、比較を表す際に使われる品詞が形容詞や副詞であることに由来します。

ここで、【語法・基本】品詞(その1)で書いた、形容詞と副詞の役割を復習しておきます。

形容詞
・名詞を修飾する
・文の補語になる
副詞
・名詞以外の全てのモノを修飾する


でしたね。特に副詞の使われ方を見るだけでもわかるかと思いますが、種々雑多な使われ方、更に言ってしまえば「かたまり方」「単語同士のつながり方」の中で、合わせワザとして「比較」が用いられる訳です。

そこで、このブログでは、次のように比較を理解したいと思います。

○「比較」の理解の仕方

「かたまり」の理解を前提としつつ、「比較」の要素を考慮していく


比較の要素は、単なる「かたまり」の理解以上のモノが必要になるという事です。


1.比較構文の基本構造

比較構文の構造は簡単に書くと次の通りです。

○比較構文の基本構造

1) 比較級+than+比較の対象
2) as+原級+as+比較の対象

ここでおさえておく事は、

○比較構文の基本的意味

主語が比較の対象と(比較級や原級であらわされる)形容詞の観点で比較される


という事です。

コレが基本です。この場合、形容詞や副詞の比較級は、比較する対象と比較される対象とが、どのような観点で比較されるかを表しているというところをおさえておいて下さい。

後はどんなにカタチが複雑であっても、さらには比較級と"than"あるいは"as"と"as"がどんなに離れた場所にあろうとも(無論同じ文のなかですが)、何が比較の対象で、どんな側面(形容詞・副詞)が比較されているのかを忘れないようにします。

○比較級があったら、"than"を探す
○"as+形容詞or副詞"があったらとりあえず二番目の"as"を探してみる


という姿勢が大事です。


2."as""than"を省略するとき

二番目の"as"がなくても油断は出来ません。二番目の"as"も省略されるときがあります。

"as""than"を省略するときには、次の2つの場合が考えられます。

○"as""than"を省略するとき

1)"as""than"以下が前の文で述べられている
2)"as""than"以下が共通合意(社会的常識)になっている


という場合です。必ずそうなるという訳ではないでしょうが、"as""than"以下にはお互いの了承事項が来るという見方は出来た方がいいでしょう。

そういう文脈で、次の文(簡単です)を考えてみてください。

1)Taro is taller than I.

2)I am shorter than Taro.

1)は「太郎は私より背が高い」

で、

2)は「私は太郎より背が低い」

となり、意味的にはあまり変わりませんが、暗に含む意味は、1)では「私が背が高い」ことが共通合意となっていて、2)では「太郎が背が低い」という事が暗黙の了解事項となっているという見方が出来ます。

「常に」という訳ではないですが、こういう見方で比較を考えると、文章理解がすんなりといくことがあるというのは知っていて損はないと思います。

あとは、個々の比較構文を一つ一つおさえていくつもりでいけば良いと思います。

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2008年01月06日

【語法・基本】SVOCの考え方(その4)

【語法・基本】SVOCの考え方(その1)
1.主語とは何か
【語法・基本】SVOCの考え方(その2)
2.主語の重要性
3.主語の訳し方
【語法・基本】SVOCの考え方(その3)
4.「動詞」と「述語動詞」
5.動詞の重要性


6.「動詞」が後のカタチを決定する

以前の記事、【語法・基本】SVOCの考え方(その3)にて、(述語)動詞が重要である事を強調しました。

では、更に具体的に如何に重要かを見て行きたいと思います。

それは見出しにもあるとおり、「『動詞』が後のカタチを決定する」ということです。これはどういうことか。次の英文をみてみましょう。

Parents should provide their children with decent food and clothing.

訳:親は自分たちの子供にきちんとした食事と衣服を与えなければなりません

この英文で、注目すべきは、

provide A with B
「A(人)にB(モノ)を与える」

という、"provide"と"with"のツナガリです。

"provide"という動詞の後に"their children"という「人」を表す名詞が来る可能性、さらには"with + モノ"が来る可能性を、"provide"を見た瞬間に考えられるかという事です。

別に、"provide"は常にこのように使われるわけではありませんが、このように、動詞の後に、構文把握のための「目印」になるモノの見当をつけられるかどうかは非常に重要です。

普通に熟語のように覚えていけば良いわけですが、この種のレパートリーは増やしすぎても損になる事はありません。

同じようなモノの例を2,3挙げておきます。

・apply A to B
「AをBに適用(応用)する」

・use A to (do)
「Aを〜するために用いる」

・associate A with B
「AとBとを関連させる」

などです。この手のモノは、後日別に記事を作ってソコにまとめていきたいと思います。

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【お知らせ】心理学専門の英語ブログを始めました。

心理学専門の英語ブログを始めました。↓です。

心理学を英語で読む
http://sinrieigo.seesaa.net/

↑のブログを書き進めつつ、英文読解についての必須事項を書き示して行きたいと思います。

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2008年01月04日

【語法・基本】関係詞の考え方(その4)

【語法・基本】関係詞の考え方(その1)
【語法・基本】関係詞の考え方(その2)
【語法・基本】関係詞の考え方(その3)


5.関係詞のあとに動詞を探す

これも関係詞を考える上で重要なところです。

○関係詞の後ろには必ずその関係詞を受ける動詞が存在する


これは構文把握の上で非常に重要なキマリです。英文の意味内容に関わらず、関係詞があったら、まずその後ろに動詞を探す事が第一です。

そして、関係詞と動詞の間に名詞があるかどうかを見ます。

○関係詞と動詞の間に名詞が

1―1)ある場合
 →その名詞は関係詞節の主語

1―2)関係詞がwhoseの場合
 →whose+名詞でひとかたまりとみなし、更に名詞があるかどうかをみる
 →あればソレが関係詞節の主語、なければ主語は"whose+名詞"

2)ない場合→関係詞+V


さらに、重要なことは、関係詞節中の動詞は、

1)関係詞の後ろの
2)関係詞に直近な

動詞
です。

これはどういうことかというと、「名詞(1)+名詞(2)+動詞(1)+動詞(2)」という語順があるときを想定しましょう。

このカタチは、前に、

【語法】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
【語法】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
【語法】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

のところで書いたとおり、最初の名詞(1)と名詞(2)の間に関係代名詞が省略されているカタチです。

このとき、名詞(1)を主語Sとして受ける動詞Vは動詞(2)であり、名詞(2)を主語として受ける動詞は動詞(1)である事をあるわけですが、この動詞(1)が、まさに

1)関係詞の後ろの
2)関係詞に直近な

動詞です。この場合の名詞(主語)と動詞の組み合わせとして、名詞(1)と動詞(1)、名詞(2)と動詞(2)なんていう組み合わせなども考えられそうですが、100%ありえません。

英語では、いわゆる「入れ子」的な主語と動詞の組み合わせを許さないのです。

とりあえず、関係詞の基本はココまで。

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【語法・基本】関係詞の考え方(その3)

【語法・基本】関係詞の考え方(その1)
【語法・基本】関係詞の考え方(その2)


4.関係詞の前のカンマ

関係詞の前にカンマがあるときがあります。その場合の考え方は次の二つです。

○関係詞の前のカンマ

1)先行詞が固有名詞(あるいはそれに近いもの)
2)前の文(S+V+〜)を受ける場合

1)の場合の固有名詞は本当の意味での固有名詞という意味だけではなく、そのものが特定できるものです。

例えば、

"my daughter, who is living in Hawaii"

みたいなかんじの時です。"my daughter"は固有名詞ではないですが、「私の娘!」と誰かがわかるように特定できます。こういうときも関係詞の前にカンマを入れます。固有名詞ではないが、固有名詞のようなものという意味です。

2)の場合は、

S+V+〜,+関係詞+〜

となりますが、このとき、この表現は

S+V+〜. This+V+〜

と同じになります。ここでのポイントは関係詞を受ける動詞が三人称であると言う事です。過去形や助動詞つきのときのような場合ではどうしようもないですが、確実に三人称でない時は2)の用法ではなく、1)の用法であることが確定します

このとき、"関係詞+S+V+〜"というツナガリもありえますが、原則、第一感としては、"関係詞+V"と考えておく方がよいです。

これは、「英文中に主語は複数より単一の方がよい」という、何となくなキマリとはいえないけれども方向性があったりするためです。なので、関係詞の後は原則、すぐに動詞がくると思っておいてください。

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2007年12月31日

【語法・基本】関係詞の考え方(その2)

【語法・基本】関係詞の考え方(その1)の続き

2.関係詞で「切って」「訳す」ということ

例えば次の英文を考えてみます。
He has three daughters who have not married yet.

訳自体は、
「彼はまだ嫁にいかない娘が三人いる」
です。これを前の記事【語法・基本】関係詞の考え方(その1)で書いた、「関係詞は文の切れ目を表す記号である」という観点から見てみましょう。この「切れ目」は、「関係詞の前」です。「前置詞+関係代名詞」のようになっていたら「前置詞の前」です。関係詞がかたまりを構成していることもあるのですが、それは各論で述べます。

○関係詞は文の切れ目であり、関係詞(のかたまり)の前で切る


ここでいう関係詞は、"who"です。ですので、"who"の「前」で「切り」ますと、

"He has three daughters"・・・(その1)

"who have not married yet"・・・(その2)
というかたまりになります。

(その1)の方は、「彼は三人の娘を持つ」ですね。では、(その2)の方はどうでしょうか。このときの"who"をどうするかです。


3.先行詞という概念と訳し方

この場合の"who"をどう訳すかです。この場合、whoの直前にある、"three daughters"になります。これが大事。この"who"は関係代名詞といわれるものですが、代名詞である以上、何らかの名詞の言い換えです。

この場合、基本的には、直前の名詞がソレになります。そういう名詞の事を先行詞というのでした。この場合の先行詞は、"three daughters"です。

なので、(その2)のかたまりは、"who"を"three daughters"に言い換え、「三人の娘はまだ結婚していない」になります。

このように、関係詞のところで「切って」訳を考える事は重要です。そして、その二つの訳を組み合わせます。ここから訳し方ということになります。

訳すときに基準になるのが、「どちらがその文を支配する述語動詞を含むか」です。この場合、関係詞で始まっていない方のかたまりの述語動詞が文全体の述語動詞、つまり、【語法・基本】SVOCの考え方(その4)で記述したように、その英文の構造を中心的に決定する、つまりは文を支配する述語動詞です。

「彼は三人の娘をもつ」(その1)に「三人の娘はまだ結婚していない」(その2)をぶち込む!と考えます。そのとき、(その2)で"who"の為に補った「三人の娘は」を削除します。そして残った部分を先行詞である「三人の娘」の前にそのまま置けばいいのです。日本語は、終止形も連体形も形はおなじですから。

よって、訳は「彼は、まだ結婚していない三人の娘を持つ」になり、「持つ」を「いる」にかえて、「彼は、まだ結婚していない三人の娘がいる」という訳が出来上がります。

ここでポイントなのは、「無理矢理くっつける事」です。アレコレ意味を考えてはいけません。意味は「あとから」考えましょう。

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【語法・基本】関係詞の考え方(その1)

0.前提条件

以前に、【語法・基本】準動詞は形容詞か名詞とみなすで、「一つの英文には、接続詞や関係詞がない限りは、動詞は一つしかない」と書きました。これが意味する所は何かというと、"S+V+〜"という英文同士を何の工夫もなくつなげる事は出来ないということをあらわします。

例えば、単にカンマで文と文をつなげた"S+V+〜,S+V+〜."という英文はありえないと言うことになります。そのとき、SとVが一つずつであるという枠組みのままで、何かを加えようとすれば、不定詞をはじめとする準動詞の力を借りますが、主語と動詞が複数ないとマズイというときに使う方法は以下の4つです。
○一文のなかに複数のS,Vなどをおく方法
1)接続詞
2)分詞構文
3)関係詞
4);(セミコロン)


このブログでは、関係詞の基本的な考え方を【語法・基本】で扱い、いろいろな関係詞の扱い方の実際を【語法・各論】で扱って行きたいと思います。

1.「関係詞」とは

まずは日本語で考えます。次のような文を考えてみてください。

「関係詞は、英文法の中で特に重要である概念である。」

日本語として自然かどうかはおいといて(笑)、この文を分解してみると次の二つに分かれることがわかります。

「関係詞は概念である」

「英文法の中で特に重要である」
です。

この後者の「特に重要である」の文末は同じ「である」ですが、最初の例文の例では連体形で「概念」という体言(名詞)に修飾していますが後者の「である」は終止形だったりしますが、それはそれでおいておきます。

この二つのかたまりを英語っぽい配列で書いてみましょう。

「関係詞は概念である英文法の中で特に重要である」

となります。何だかよくわからないカタチですね。「概念である英文法の中で」なんていわれても。。

日本語次元で考えて不自然なのは当然として、同じ事が英語ではありえるのでしょうか?答えは否でしょう。多分もの凄い子供っぽいか可笑しいかのどちらかでしょう。

そこでそういう文の「切れ目」を表す記号として「関係詞」があるのです。

○関係詞は文の切れ目を表す記号である


上記の例ならば、

「関係詞は概念である関係詞(切れ目)英文法の中で特に重要である」

となります。それを日本語の語順で書けば、

「関係詞は、英文法の中で特に重要である概念である」

というようにあらわせると言う事です。

続きは【語法・基本】関係詞の考え方(その2)

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2007年12月30日

【コラム】英文を「訳す」事と「理解する」事

1.英文を読む方向

「莫迦にするな!!」と言われるかも知れませんが、英文は左から右に読みます。あまりにも当然なのですが、当然過ぎるがゆえに、忘れてはいけない大前提であるとも言えます。

このことが意味する所は重要です。これは英語に限ったことではないですが、ハナシは前から後ろに進みます。

「左から右に読む」ということが、ハナシが前から後ろに進むことを意味するならば、英文においては左が「前」で右が「後ろ」と言う事になります。ということは、英語の構文把握の前提は、「左側」から「右側」へ読む、すなわち、「左側(前)が右側(後)の構造を決定する」と考えざるを得ないということになります。

例えば【語法・基本】冠詞(その1)では、「前(左側)」にある「冠詞」が「後ろ(右側)」に名詞があることを明示していることなどは典型的な例です。また、動詞が動詞の後ろ(右側)のカタチを決定すると言う見方も、また別の機会で書きますが重要だったりします。

前に、英語は後ろから前に修飾する事があるということを、【語法・基本】英文の修飾のあり方(その1)で述べました。これと考え合わせると、頭ん中がこんがらかってしまうかもしれません。

これは、前に名詞や形容詞があることで、形容詞や副詞が後から修飾する「可能性」をあらわしていると考えてください。「前(左)の部分が後ろ(右)の部分を決定する」という発想は重要です。


2.英文を訳す事と理解する事は別

英文を何となく読めてしまう人は、何も考えずに「左から右に」文章を読んで理解できる人です。そんな人はそれでいいわけです。ドンドン読んでください。

このブログで主に対象にしたい人は、「英語を何となく読めない人」です。「何となく読めない」ワケですから、どうやって読むか?それは「理屈で」「内容理解を前提とせず」「訳しきる」ことに外なりません。

ここで、「英文を理解する事」と「英文を訳す事」という二つの営みの自分なりの定義を書いてみたいと思います。

英文を理解する事:文章(発話)における左から右、前から後という一方向的なその場での「理解」

英文を訳す事:文章(発話)における左から右、前から後という流れで読むことを前提としつつ、日本語の枠組みへと文章を「再構築」すること


英文を理解できないのであれば、英文をとりあえず「訳し」「日本語で」意味を考えていくという姿勢でいくと良いでしょう。専門知識を必要とする文章であれば尚更だったりします。

訳すことと理解することは別であるというように考える事が、特に英語がわからない人にとっては必要だと思います。

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