使用する記号 S:主語、V:動詞(文の要素として)、O:目的語、C:補語、名:名詞、動:動詞(品詞として)、形:形容詞、副:副詞、助:助動詞、冠:冠詞、to (do):不定詞、doing:現在分詞・動名詞、-ed:過去分詞、wh:関係詞節
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2008年01月04日

【語法・基本】関係詞の考え方(その3)

【語法・基本】関係詞の考え方(その1)
【語法・基本】関係詞の考え方(その2)


4.関係詞の前のカンマ

関係詞の前にカンマがあるときがあります。その場合の考え方は次の二つです。

○関係詞の前のカンマ

1)先行詞が固有名詞(あるいはそれに近いもの)
2)前の文(S+V+〜)を受ける場合

1)の場合の固有名詞は本当の意味での固有名詞という意味だけではなく、そのものが特定できるものです。

例えば、

"my daughter, who is living in Hawaii"

みたいなかんじの時です。"my daughter"は固有名詞ではないですが、「私の娘!」と誰かがわかるように特定できます。こういうときも関係詞の前にカンマを入れます。固有名詞ではないが、固有名詞のようなものという意味です。

2)の場合は、

S+V+〜,+関係詞+〜

となりますが、このとき、この表現は

S+V+〜. This+V+〜

と同じになります。ここでのポイントは関係詞を受ける動詞が三人称であると言う事です。過去形や助動詞つきのときのような場合ではどうしようもないですが、確実に三人称でない時は2)の用法ではなく、1)の用法であることが確定します

このとき、"関係詞+S+V+〜"というツナガリもありえますが、原則、第一感としては、"関係詞+V"と考えておく方がよいです。

これは、「英文中に主語は複数より単一の方がよい」という、何となくなキマリとはいえないけれども方向性があったりするためです。なので、関係詞の後は原則、すぐに動詞がくると思っておいてください。

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【語法・基本】関係詞の考え方(その4)

【語法・基本】関係詞の考え方(その1)
【語法・基本】関係詞の考え方(その2)
【語法・基本】関係詞の考え方(その3)


5.関係詞のあとに動詞を探す

これも関係詞を考える上で重要なところです。

○関係詞の後ろには必ずその関係詞を受ける動詞が存在する


これは構文把握の上で非常に重要なキマリです。英文の意味内容に関わらず、関係詞があったら、まずその後ろに動詞を探す事が第一です。

そして、関係詞と動詞の間に名詞があるかどうかを見ます。

○関係詞と動詞の間に名詞が

1―1)ある場合
 →その名詞は関係詞節の主語

1―2)関係詞がwhoseの場合
 →whose+名詞でひとかたまりとみなし、更に名詞があるかどうかをみる
 →あればソレが関係詞節の主語、なければ主語は"whose+名詞"

2)ない場合→関係詞+V


さらに、重要なことは、関係詞節中の動詞は、

1)関係詞の後ろの
2)関係詞に直近な

動詞
です。

これはどういうことかというと、「名詞(1)+名詞(2)+動詞(1)+動詞(2)」という語順があるときを想定しましょう。

このカタチは、前に、

【語法】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
【語法】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
【語法】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

のところで書いたとおり、最初の名詞(1)と名詞(2)の間に関係代名詞が省略されているカタチです。

このとき、名詞(1)を主語Sとして受ける動詞Vは動詞(2)であり、名詞(2)を主語として受ける動詞は動詞(1)である事をあるわけですが、この動詞(1)が、まさに

1)関係詞の後ろの
2)関係詞に直近な

動詞です。この場合の名詞(主語)と動詞の組み合わせとして、名詞(1)と動詞(1)、名詞(2)と動詞(2)なんていう組み合わせなども考えられそうですが、100%ありえません。

英語では、いわゆる「入れ子」的な主語と動詞の組み合わせを許さないのです。

とりあえず、関係詞の基本はココまで。

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2008年01月06日

【お知らせ】心理学専門の英語ブログを始めました。

心理学専門の英語ブログを始めました。↓です。

心理学を英語で読む
http://sinrieigo.seesaa.net/

↑のブログを書き進めつつ、英文読解についての必須事項を書き示して行きたいと思います。

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【語法・基本】SVOCの考え方(その4)

【語法・基本】SVOCの考え方(その1)
1.主語とは何か
【語法・基本】SVOCの考え方(その2)
2.主語の重要性
3.主語の訳し方
【語法・基本】SVOCの考え方(その3)
4.「動詞」と「述語動詞」
5.動詞の重要性


6.「動詞」が後のカタチを決定する

以前の記事、【語法・基本】SVOCの考え方(その3)にて、(述語)動詞が重要である事を強調しました。

では、更に具体的に如何に重要かを見て行きたいと思います。

それは見出しにもあるとおり、「『動詞』が後のカタチを決定する」ということです。これはどういうことか。次の英文をみてみましょう。

Parents should provide their children with decent food and clothing.

訳:親は自分たちの子供にきちんとした食事と衣服を与えなければなりません

この英文で、注目すべきは、

provide A with B
「A(人)にB(モノ)を与える」

という、"provide"と"with"のツナガリです。

"provide"という動詞の後に"their children"という「人」を表す名詞が来る可能性、さらには"with + モノ"が来る可能性を、"provide"を見た瞬間に考えられるかという事です。

別に、"provide"は常にこのように使われるわけではありませんが、このように、動詞の後に、構文把握のための「目印」になるモノの見当をつけられるかどうかは非常に重要です。

普通に熟語のように覚えていけば良いわけですが、この種のレパートリーは増やしすぎても損になる事はありません。

同じようなモノの例を2,3挙げておきます。

・apply A to B
「AをBに適用(応用)する」

・use A to (do)
「Aを〜するために用いる」

・associate A with B
「AとBとを関連させる」

などです。この手のモノは、後日別に記事を作ってソコにまとめていきたいと思います。

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2008年01月07日

【語法・基本】比較構文の考え方

0.比較こそ「構文」で考える

このブログでの英文読解の枠組みは、如何に「かたまり」でとらえるか、ですが、こと比較構文については、ちょっと話が異なってきます。

比較構文については、単語の「かたまり」による理解よりも、全体の構造を追う努力が必要になります。

【語法・基本】品詞(その1)で書いたように、単語の「かたまり」を前提にした理解では、「かたまり」を認識し、「かたまり」間のツナガリの可能性を追いかけていくことを前提としています。

しかし、比較では、その理解では一筋縄ではいかないことがあります。これは、比較を表す際に使われる品詞が形容詞や副詞であることに由来します。

ここで、【語法・基本】品詞(その1)で書いた、形容詞と副詞の役割を復習しておきます。

形容詞
・名詞を修飾する
・文の補語になる
副詞
・名詞以外の全てのモノを修飾する


でしたね。特に副詞の使われ方を見るだけでもわかるかと思いますが、種々雑多な使われ方、更に言ってしまえば「かたまり方」「単語同士のつながり方」の中で、合わせワザとして「比較」が用いられる訳です。

そこで、このブログでは、次のように比較を理解したいと思います。

○「比較」の理解の仕方

「かたまり」の理解を前提としつつ、「比較」の要素を考慮していく


比較の要素は、単なる「かたまり」の理解以上のモノが必要になるという事です。


1.比較構文の基本構造

比較構文の構造は簡単に書くと次の通りです。

○比較構文の基本構造

1) 比較級+than+比較の対象
2) as+原級+as+比較の対象

ここでおさえておく事は、

○比較構文の基本的意味

主語が比較の対象と(比較級や原級であらわされる)形容詞の観点で比較される


という事です。

コレが基本です。この場合、形容詞や副詞の比較級は、比較する対象と比較される対象とが、どのような観点で比較されるかを表しているというところをおさえておいて下さい。

後はどんなにカタチが複雑であっても、さらには比較級と"than"あるいは"as"と"as"がどんなに離れた場所にあろうとも(無論同じ文のなかですが)、何が比較の対象で、どんな側面(形容詞・副詞)が比較されているのかを忘れないようにします。

○比較級があったら、"than"を探す
○"as+形容詞or副詞"があったらとりあえず二番目の"as"を探してみる


という姿勢が大事です。


2."as""than"を省略するとき

二番目の"as"がなくても油断は出来ません。二番目の"as"も省略されるときがあります。

"as""than"を省略するときには、次の2つの場合が考えられます。

○"as""than"を省略するとき

1)"as""than"以下が前の文で述べられている
2)"as""than"以下が共通合意(社会的常識)になっている


という場合です。必ずそうなるという訳ではないでしょうが、"as""than"以下にはお互いの了承事項が来るという見方は出来た方がいいでしょう。

そういう文脈で、次の文(簡単です)を考えてみてください。

1)Taro is taller than I.

2)I am shorter than Taro.

1)は「太郎は私より背が高い」

で、

2)は「私は太郎より背が低い」

となり、意味的にはあまり変わりませんが、暗に含む意味は、1)では「私が背が高い」ことが共通合意となっていて、2)では「太郎が背が低い」という事が暗黙の了解事項となっているという見方が出来ます。

「常に」という訳ではないですが、こういう見方で比較を考えると、文章理解がすんなりといくことがあるというのは知っていて損はないと思います。

あとは、個々の比較構文を一つ一つおさえていくつもりでいけば良いと思います。

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2008年01月09日

【英文読解】主語と動詞(その1)

英文No.2(東大,昭和59年)
Our relation to the books we come across in our lives is a mysterious one.


人生で我々が出会う書物との関係は不思議な関係である。


いよいよ、パズルを楽しみましょうか(笑)。

この和訳のテーマ:主語と動詞の探し方

英文を読む上では、主語と動詞をつかむこと、すなわち、どこが主語でどこが動詞かをとらえることがまずは大事です。

その際、探し方はいろいろですが、

○構文解釈の糸口(その1)

まずは述語動詞から探す


という方針でいきます。

この例文でもそうします。文章を端から見ていくと、動詞っぽいものが何個か出てきます。

まず、"come"、"lives"そして"is"です。

ちなみに、動詞を探すときに、述語動詞に確実になるカタチというのがあります。そいつをチェックしておきましょう。

○述語動詞に確実になるカタチ
1)"be""been"以外のbe動詞
2)助動詞+動詞の原形
3)過去形と原形・過去分詞形が異なる不規則変化の動詞の過去形


3)はクドイので除去しても可です。少なくとも1)と2)があった瞬間に述語動詞であることが確定します。

また、確実に述語動詞になるモノだけではなく、述語動詞になる可能性のあるモノも全てチェックするのを忘れないで下さい。

動詞っぽいものをチェックしたら、次のステップに進みます。

○構文解釈の糸口(その2)

文章の最初の名詞のかたまりを確定する


英文の最初の名詞のかたまりが、その文の主語です。文の述語動詞の候補を挙げたら、英文の主語を確定します。まず、主語になりうるモノを挙げておきます。

○主語になりうるモノ
1)名詞
2)代名詞の主格
3)to (do):不定詞
4)(do)ing
5)that節
6)how,wh-ではじまる節


です。この文章の場合、"relation"がそうです。

その次に、ソレをかたまりにできるのであればしてしまいます。まず、"relation"の前の"our"は、"relation"にかかる所有格で、"our relation"とかたまりにできます。

さらに、"relation"はその後に"to+名詞"をとって

○"a relation to+名詞":名詞との関係


という様に訳せるワケですが、コレは熟語のように扱うとしても、ここで、より一般的な構文把握のために重要なことは、"前置詞+名詞"というかたまりを意識できるようにする事です。

○前置詞+名詞でかたまりとする


さらに、

○名詞+前置詞+名詞というかたまり


も意識できるようにするとさらに良いです。

このとき、

○[名詞]←(前置詞+名詞)


という修飾関係をおさえられるようにしてください。この場合、"relation"に"to the books"が修飾しています。

そして、その次の"we"に注目です。

○代名詞の主格に修飾する、あるいは代名詞の主格が修飾する単語はない


というキマリも大事です。例外もありそうですが、とりあえずここでは言い切っておきます。これは、何を言っているかというと、部分的に見て、"the books we"というつながりにおいて、「"the books"と"we"の間には明確な切れ目が存在している」という事がいえるということです。

そういうことで、この文章の主語のかたまりである、最初の名詞のかたまりは"our relation to the books"ということが、ここまでとりあえずは言えたということになります。この名詞のかたまりはもう一つのかたまりとして扱います。

○構文解釈の糸口(その3)

探した述語動詞の主語を探す


基本的には最初に探した動詞の直前の名詞が主語であると考えます。そして、必ず、文頭から順番に検証していきます。

この文章の場合、最初の動詞っぽいモノは"come"ですが、その直前の"we"がそうであるということになります。"we come"で主語と動詞というのは、"we"が代名詞の主格である事から間違いありません。「主格」とは文字通り、「主語となるカタチ」です。

という事は、この文章は文頭から、

名詞+we+come

というカタチ、さらに"we"は名詞で"come"が動詞であることを考えると、

名詞+名詞+動詞

というカタチになります。

このカタチは、

【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

でみた通り、名詞と名詞の間に関係代名詞が省略されているカタチです。(続く)

今回のポイント:主語と動詞の探し方

○構文解釈の糸口
1)まずは述語動詞から探す
2)文章の最初の名詞のかたまりを確定する
 〜英文の最初の名詞のかたまりが、その文の主語
3)探した述語動詞の主語を探す
 〜基本的には最初に探した動詞の直前の名詞が主語
 〜文頭から順番に検証

○述語動詞に確実になるカタチ
1)"be""been"以外のbe動詞
2)助動詞+動詞の原形
3)過去形と原形・過去分詞形が異なる不規則変化の動詞の過去形
〜術語動詞になる可能性のあるモノも全てチェック

○主語になりうるモノ
1)名詞
2)代名詞の主格
3)to (do):不定詞
4)(do)ing
5)that節
6)how,wh-ではじまる節

○前置詞+名詞でかたまりとする
○名詞+前置詞+名詞というかたまり
○[名詞]←(前置詞+名詞)

○代名詞の主格に修飾する、あるいは代名詞の主格が修飾する単語はない

○名詞+名詞+動詞
 →名詞と名詞の間に関係代名詞の省略
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

○"a relation to+名詞":名詞との関係
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2008年01月10日

【英文読解】主語と動詞(その2)

前の記事【英文読解】主語と動詞(その1)の続き

【再掲】英文No.2(東大,昭和59年)
Our relation to the books we come across in our lives is a mysterious one.


人生で我々が出会う書物との関係は不思議な関係である。


前回の記事で、「名詞+名詞+動詞」のつながりから、"Our relation to the books we come"が一つのかたまりであることまでを説明しました。今回はその後をさらに見て行きます。

"come"の後の"across"を"come"とつなげて、"come across"と読みます。"across"は前置詞ですが、前置詞を考えるときの重要な視点は、【語法・基本】品詞(その2)で見たとおり、

○前置詞
・名詞とくっつけて一つのかたまり(副詞・形容詞)とする
・動詞の後に続いて一つのかたまり(動詞)とする


です。前回は「前置詞+名詞」について言及しましたが、今回は「動詞+前置詞」です。

"come across"で、「出会う」「遭遇する」という意味です。これを動詞のかたまりとします。ここまでの訳はどうなるかを考えましょう。

最初の主語のかたまりは"Our relation to the books"で「本と我々の関係」で、"we come across"は、「我々が出会う」です。そして、"we come across"が"Our relation to the books"を修飾すると考え、「我々が出会う本との関係」となります。

さらに後を見て行きます。「前置詞+名詞」の関係を考えれば、"in our lives"がかたまりになる事がわかると思います。

そこで、前回の記事を思い出してみましょう。"lives"は最初に、動詞候補としてあげたものです。これがいつの間にやら、名詞になってしまいました。

ここでは"lives"の前の"our"に注目です。"our"は代名詞の所有格ですが、所有格は名詞に修飾します。コレが大事。所有格の意味は所有を示すとか何とかも訳を考える上では無論大事ですが、冠詞と同じく、名詞があることを明示する記号であるという事を意識してください。

そこで名詞は何かを見てみるために、"our"の後を探します。

"lives is a mysterious one"

と続いていますが、"is"があるために、その後を見るまでもなく、"lives"以外には"our"の修飾する対象はないことになります。

○述語動詞を飛び越えて修飾する単語はない

というのもキマリにしておいて下さい。このように、英語の構文把握というのは、

○構文解釈の糸口(その4)
述語動詞の候補を探し、述語動詞である可能性を一つ一つ検証する


よって、"in our lives"をかたまりとします。そしてこのかたまりは、後ではなく、前にある"we come across"に修飾します。"lives"は名詞であるとすると、「生命」「人生」などになりますが、ここでは「人生」の方が適切です。

この場合、"we"の前に関係詞が省略されていますから、先行詞である"the books"を補って、

"we come across the books in our lives"

「人生の中で我々が出会う」という訳になります。

そして次は"is"です。これは前回の記事でも見た通り、確実に述語動詞なワケですが、主語はなんでしょうか。

直前の"lives"は前置詞"in"にくっついているので主語にはなりえません。【コラム】英文を「訳す」事と「理解する」事で書いたとおり、左側(前)にある"in"によって、"lives"は主語である可能性を絶たれているというように考えます。

では、"is"の主語は何か。他にある可能性は、前置詞+名詞を除いて考えれば"we"か"our relation"の二つになります。

しかし、"we"の主語になるためには、【語法・基本】準動詞は形容詞か名詞とみなすで書いたとおり、原則として"and"などの接続詞がないといけません。

よって原則でとりあえず考えれば、"we"ではなく、"our relartion"が主語ということになります。そして、"our relartion"はこの文の主語です。ということは、この"is"は、この文の述語動詞ということになります。

そして、最後に"a mysterious one"が残りました。"mysterious"は形容詞ですので、"one"が"a"によって示された名詞ということになります。"one"は何でしょうか。

○oneの考え方
1)とりあえずの訳は「もの」「人」
2)前で使われていた名詞の置き換え

どんな名詞の置き換えでしょうか。それを考えるために、文を単純化します。最初の主語のかたまりをシンプルに"our relation"として考えます。

Our relation is a mysterious one.

これをみれば、"one"は"relation"であるという事がわかると思います。

よって訳は、

「人生で我々が出会う書物との関係は不思議な関係である。」

となります。

この英文のポイント:主語と動詞の探し方

○構文解釈の糸口
1)まずは述語動詞から探す
 〜述語動詞の候補を探し、述語動詞である可能性を一つ一つ検証する
2)文章の最初の名詞のかたまりを確定する
 〜英文の最初の名詞のかたまりが、その文の主語
3)探した述語動詞の主語を探す
 〜基本的には最初に探した動詞の直前の名詞が主語
 〜文頭から順番に検証

○述語動詞に確実になるカタチ
1)"be""been"以外のbe動詞
2)助動詞+動詞の原形
3)過去形と原形・過去分詞形が異なる不規則変化の動詞の過去形
〜術語動詞になる可能性のあるモノも全てチェック

○主語になりうるモノ
1)名詞
2)代名詞の主格
3)to (do):不定詞
4)(do)ing
5)that節
6)how,wh-ではじまる節

○前置詞+名詞でかたまりとする
○名詞+前置詞+名詞というかたまり
○[名詞]←(前置詞+名詞)

○代名詞の主格に修飾する、あるいは代名詞の主格が修飾する単語はない

○名詞+名詞+動詞
 →名詞と名詞の間に関係代名詞の省略
・【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その1)
・【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その2)
・【語法・各論】名詞+名詞+動詞の語順で一かたまり(その3)

○"a relation to+名詞":名詞との関係

○前置詞
・名詞とくっつけて一つのかたまり(副詞・形容詞)とする
・動詞の後に続いて一つのかたまり(動詞)とする

○述語動詞を飛び越えて修飾する単語はない

○oneの考え方
1)とりあえずの訳は「もの」「人」
2)前で使われていた名詞の置き換え
 〜文を単純化して置き換えられた名詞を考える


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2008年01月13日

【語法・各論】前置詞"of"

1."of"=名詞をくっつける機能

"of"は前置詞で、基本的には"A of B"で、「AがBの要素を持つ」という事ですが、機能的に他の前置詞とは違うところがあります。

それは、「単に」「名詞と名詞をくっつける」という点です。

他の前置詞も名詞と名詞をくっつける働きがありますが、単にくっつけるだけではなく、その前置詞ならではの意味合いが付与されます。例えば"on"は「接触」とか"with"は「共在」とか。

ところが"of"はそういう特別な意味もなく名詞と名詞をくっつける働きをします。少なくともそう思っておくと訳しやすくなります。

一つの名詞のかたまりを作りたいときに、

"A of B of C of D"

のように、"of"でもって無限に名詞をくっつけることが可能です。

2."A of B"の訳し方

「単に」「名詞と名詞をくっつける」と書きましたが、それはどういうことを意味するのでしょうか。"A of B"の訳し方に特徴があらわれます。

○"A of B"の訳し方
 →「AのB」あるいは「BのA」

普通に考えると"A of B"は、"A"に、"of B"が修飾していくという枠組みで考えるのが普通ですが、"A of B"の場合は、これで一つのかたまりと考え、「AのB」「BのA」というどちらの訳も出来るようにしておくと良いです。

例えば、"a kind of 〜"なんていうのを考えてみると、「一種の〜」という訳も、「〜の一種」という訳も可能であると言うことは容易にわかると思います。

3."of+名詞"=形容詞

どの文法書にも書いてある事項に、"of+名詞"=形容詞というのがあります。このまま覚えてしまえばそれでよいのですが、ここでは、なぜそうなるのかについて簡単に考えてみましょう。単に"of+名詞"=形容詞だと考えていると訳しにくくなることがあったりするのです。

例えば、

He is of my age.



彼は私と同い年だ。

ですが、"my age"がどうやったら形容詞になるのかわからない方もいると思います。

コレを考えるイメージは以下の通りです。

○"of 名詞"
→"of"の前に何か名詞が略されていると考える。


上記の例では、

He is a man of my age.

という様に"a man"が省略されていると考え、"of my age"が"a man"に修飾していると考えます。

【語法・基本】品詞(その1)でみたように"of my age"は"a man"という名詞を修飾しているので、形容詞の機能を果たしているという事になります。

"動詞+with+名詞"の"with+名詞"が副詞になるのも、同じような発想で考えるとわかると思います。動詞を修飾しているからと考えます。

まとめ
○A of B
 →「AがBの要素を持つ」
 訳し方:「AのB」「BのA」の両方の可能性を考える

○of 名詞
 →ofの前に名詞の省略を考える
 →形容詞となる


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2008年01月20日

【語法・各論】文頭のit

文の始まりに"it"があるとき、あるいは主語が"it"のときのパターンです。

考え方はいろいろありますが、まずは文頭、あるいは主語が"it"だったら、"(for 名詞)+to (do)"か"that"を探して、書き2〜4の可能性を考え、さらに前の文の主語ではないかと考えてみるといいと思いますが、別に最初に1の可能性を追いかけても問題ないです。

大事なのは、「自分なりの見方」を確立する事です。

1.代名詞→前の文の主語が第一感

この場合の"it"は"the+名詞"です。とりあえず、「読めばわかるよな」と筆者が思っている場合に用います。

例)
What is a skunk like?
It(the skunk) looks like a small bear.

訳)
スカンクってどんなもの?
小さい熊みたいなものさ。

2.仮主語→後に(for 〜)to (do)、あるいはthat+S+Vを探す

目的語で"it"が使われていても同様に、後に"(for+名詞) to (do)"があったり、"that+S+V"があることがあります。

例)
It is wrong to tell a lie.

訳)
嘘をつくことは悪い事だ。

3."it is not that S V"→「that〜という事ではなく、」

例)
It was not that they went fishing without any care for catching fish, but they would just as soon catch them and put them back.

訳)
魚を釣ろうという気持ちが全然なくて、魚釣りに行ったということではなく、むしろ彼らは魚を釣って逃がしてやりたいと思っていたのです。

出典


↑のp130です。文頭のパターン分けがなされていて非常に勉強になります。

4."it is 〜 that 〜"の強調構文
"it is"と"that"を取り除いても文が成立する。

例)
It is you that are to blame.

訳)
悪いのは君だ。

5.非人称用法〜天候・時間・距離・明暗・事態など

例)
It is raining.

○itが主語の時の可能性
1)代名詞→前の文の主語が第一感
2)仮主語→後に(for 〜)to (do)、あるいはthat+S+Vを探す
3)"it is not that S V"→「that〜という事ではなく、」
4)"it is 〜 that 〜"の強調構文
5)非人称用法〜天候・時間・距離・明暗・事態など
〜文の後に"to (do)""that+S+V"を探す事からはじめる


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2008年01月23日

【英文読解】"it is not that S V"→「that〜という事ではなく、」

英文No.3
It was not that they went fishing without any care for catching fish, but they would just as soon catch them and put them back.



魚を釣ろうという気持ちが全然なくて、魚釣りに行ったということではなく、むしろ彼らは魚を釣って逃がしてやりたいと思っていたのです。




↑のp130です。

【語法・各論】文頭のitの中で例文として挙げた文です。


○ポイント1:文頭のit
文頭の"it"、あるいは"it"が主語で使われるときのパターンは、【語法・各論】文頭のitで上げましたがココでも再掲しておきます。

○itが主語の時の可能性
1)代名詞→前の文の主語が第一感
2)仮主語→後に(for 〜)to (do)、あるいはthat+S+Vを探す
 (do)ingのときもアリ
3)"it is not that S V"→「that〜という事ではなく、」
4)"it is 〜 that 〜"の強調構文
5)非人称用法〜天候・時間・距離・明暗・事態など
〜文の後に"to (do)""that+S+V"を探す事からはじめる


上記のようにパターン化しておいても、やはり全ての可能性を追いかけます。

この文だけ単体で挙げてしまっているのでこの場合はイメージしづらいですが、この文が長文の中の一文として出てきたならば、前の文の主語を第一感に、代名詞である可能性を追います。

で、仮主語の可能性ですが、仮主語であるなら元のカタチは

S(that+S+V) is not.

となり、「〜という事ではない」という事にして訳してしまってもいいと思います。

で、4つ目の強調構文だとすると、強調しているのは"not"であるという様に考えられます。コレもひとつの読み方です。

5つ目の非人称用法ですが、コレはちょっとカタチとしてはなさそうです。非人称用法は、基本的には、S+Vのカタチになるように文を整えるという意味が大きいのです。この場合、that節の中でS+Vがばっちりあるのでわざわざこれにする必要はないのです。

ただ、このブログでは便宜上、この上記のパターンで考えた方がいいだろうということで紹介しているので、自分なりにアレンジして、その方がいいと思ったらソレで行ってもいいのです。

文法なんて、文を読むための方便であって、絶対的なものではないからです。


○ポイント2:withとwithout

with=having
without=not having

と置き換えると上手く訳せることが多いです。この場合、「"care"を持たずに」と考えてみる感じです。


○ポイント3:not A but B

"not A but B"で「AではなくB」です。

"not"が出てきたら反射的に後に"but"を探してみるといいでしょう。

そして、AとBに当たるものは、"A and B"と同じく、「同じカタチ」のものです。単語や句・節など、いろんな可能性を追いますが、基本は「後のカタチ」と同じものです。


○ポイント:would just as soon
would just as soon 〜 as ・・・
=would rather 〜 than 原形動詞
「・・・よりはむしろ〜したい」

この文では"not A but B"とのあわせワザで、"・・・"にあたる部分が前半部になります。


この英文のポイント

○itが主語の時の可能性
1)代名詞→前の文の主語が第一感
2)仮主語→後に(for 〜)to (do)、あるいはthat+S+Vを探す
 (do)ingの場合もアリ
3)"it is not that S V"→「that〜という事ではなく、」
4)"it is 〜 that 〜"の強調構文
5)非人称用法〜天候・時間・距離・明暗・事態など
〜文の後に"to (do)""that+S+V"を探す事からはじめる
〜パターン化しておいても、全ての可能性を追うこと

文法は文を読むための方便であって、絶対的なものではない


○withとwithout
with=having
without=not having

○"not A but B":「AではなくB」
AとBに当たるものは、「同じカタチ」

○would just as soon 〜 as ・・・
 =would rather 〜 than 原形動詞
 「・・・よりはむしろ〜したい」
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2008年01月26日

【語法・各論】andとor(その1)

1.andとorの基本
この接続詞は、誰でも知ってるモノですが、実は英語の構文読解の中でも最重要単語の一つです。莫迦にしないで確実におさえていきましょう。

モノを列挙するときに用いる接続詞の"and"と"or"ですが、その前後には基本的に「同じモノ」が来ます。

例)
I bought a book and read it.

訳)
私はある本を買ってそれを読んだ。

では、"and"は"and read"のように"and"の後にある"read"と同じモノであると考える事が重要です。ここでは、"book(名詞)"と"read(動詞)"を結び付けているのではなく、"read(動詞)"と同じ「動詞」である"bought"であると考えます。

「同じモノ」とは、「同じ品詞」であったり、「同じカタチ」であったりします。単語だけではなく、句や節の可能性があることを忘れないでおいて下さい。

上の例では、"bought a book(動詞+名詞)"と"read it(動詞+名詞)"という、「動詞+名詞」という観点から見て、同じカタチであるとも考えられます。

で、何を列挙しているかをみるときは、上記の例のように、基本的に"and"と"or"の後をチェックするのが大事です。

"and"と"or"の後をチェックして、前に同じ「カタチ」を探します。


2.列挙の仕方

1)二つのモノを列挙するときは

A and B
A or B

2)3つ以上のモノを列挙するときは

A, B(,) and C
A, B(,) or C

三つ以上のモノを列挙するときに

A and B and C
A or B or C

としたりするのは原則NGです。もしこのように書いてあるならば、どのような構文把握をするべきかというと、

[A and B] and C
[A or B] or C

のように

[A and B]というカタマリとC
[A or B]というカタマリもしくはC

という様に読みます。

例)
For example, in terms of physical development, children almost always crawl on their bellies before they creep on hands and knees, and they generally do both before they walk.

訳)
例えば、身体的発達の観点からは、子供たちはほとんど常にハイハイする前に腹ばいで這い、そして一般に歩く前にその両者をするのである。

での"hands and knees, and they"の部分では、

[hands and knees]というカタマリと"they"を意識します。


3.A and(or) B C and(or) Dの考え方

このカタチの時は、

[A and(or) B]のカタマリが[C and(or) D]のカタマリを修飾する(あるいはその逆)と考えます。

例)
federal and state law and regulations

訳)
連邦及び州法及び規制

ありえるパターンは例えば、

[形容詞and(or)形容詞][名詞and(or)名詞]
→前者が後者を修飾

[形容詞and(or)形容詞][副詞and(or)副詞]
→後者が前者を修飾

[動詞and(or)動詞][名詞and(or)名詞]
→前者の目的語が後者

[名詞and(or)名詞][動詞and(or)動詞]
→前者が主語で後者が動詞

などですが、いずれもそれぞれをカタマリととらえるようにしましょう。

今回のまとめ

○andとorの前後には「同じモノ」が来る
 〜「同じモノ」とは、「同じ品詞」であったり、「同じカタチ」であったりします。単語だけではなく、句や節の可能性もある
 〜andとorの後をチェックして、前に同じ「カタチ」を探す

1)二つのモノを列挙するときは
 A and B
 A or B

2)3つ以上のモノを列挙するときは
 A, B(,) and C
 A, B(,) or C

A and B and C
A or B or C

となっているときは

[A and B] and C
[A or B] or C

のように

[A and B]というカタマリとC
[A or B]というカタマリもしくはC


○A and(or) B C and(or) D
 [A and(or) B]のカタマリが[C and(or) D]のカタマリを修飾する(あるいはその逆)
[形容詞and(or)形容詞][名詞and(or)名詞]
 →前者が後者を修飾
[形容詞and(or)形容詞][副詞and(or)副詞]
 →後者が前者を修飾
[動詞and(or)動詞][名詞and(or)名詞]
 →前者の目的語が後者
[名詞and(or)名詞][動詞and(or)動詞]
 →前者が主語で後者が動詞


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2008年01月27日

【語法・各論】andとor(その2)

今回は"and"と"or"についての100%そうだとは言えないけど、そう思っておくと便利というキマリです。

4.修飾語句+A and/or B+修飾語句節

1)"A and/or B"と"the/a A and/or the/a B"
"A and/or B"と"the A and/or the B"では次のようなことが言えます。

"A and/or B"→一つのカタマリ

"the/a A and/or the/a B"→AとBは別々のカタマリ


さらに

"the/a A and/or B"→ほぼ一つのカタマリ


コレは100%そうであるというキマリではないですが、第一感ではそう考えると便利というキマリです。

別々にするか同じにするかで、どういうときに異なるかというと、"A and/or B"と"the/a A and/or the/a B"の前後に修飾語句あるいは節が来る場合です。

2)後からの修飾語句節
例えば、後に"of 名詞"などの修飾語句節が来る場合、修飾する可能性として、

A and/or B +修飾語句節
→AとB、あるいはBのみ

the/a A and/or the/a B +修飾語句節
→Bのみ、あるいはAとB

the/a A and/or B +修飾語句節
→AとB


と考えると便利です。つまり、後からの修飾語句節があるときは、Bの前に冠詞がついているときはその後の修飾語句説はBのみを修飾し、Bに冠詞がついておらず、Aの前だけに冠詞がついているときは「AとB」というカタマリを修飾し、冠詞がついていないときは両方の可能性を考えるという事です。

3)前からの修飾語句

修飾語句+A and/or B
→AとB、あるいはAのみ

the/a+修飾語句+A and/or the/a B
→Aのみ

the/a+修飾語句+ A and/or B
→AとB、あるいはAのみ


基本原則は、【語法・基本】冠詞(その1)でも書いた通り、冠詞を飛び越えて修飾する単語は限られているという事です。

以上のキマリ及び【語法・各論】andとor(その1)で書いたキマリを利用して、次のような単語の連なりを考えてみてください。

the+形容詞1+and+形容詞2+名詞1+and+名詞2+動詞1+and+動詞2+形容詞3+名詞3+and+the+名詞4+of+名詞5


これを上記のキマリで考えると、

「the+形容詞1+and+形容詞2+名詞1+and+名詞2」が主語

「動詞1+and+動詞2」が動詞

目的語は「形容詞3+名詞3」と「the+名詞4+of+名詞5」ということになります。


5.","と"and/or"の組み合わせ

コレも100%ではないのですが、便利なキマリです。例えばこんな列挙の仕方を考えてみましょう。

ア)A and B, and C and D

このような場合、

「A and B」というカタマリと「C and D」というカタマリになります。二つ目の"and"の手前の","が「切れ目」を示しています。

さらに複雑にして、

イ)A, B, C, and D, and E, F, and G

となっていたらどうでしょう。「A, B, C, and D」というカタマリと「E, F, and D」というカタマリに分けられるでしょうか。

これと似た形を考えます。

ウ)A, B, C, D, and E, F, and G

イの例のDの前の"and"がないカタチです。これは、「A, B, C, D, and E」というカタマリと「『A, B, C, D, and E』とFとG」というカタマリに分けることができます。

今回のキマリは常にそうなっているというキマリではありません。そう思ってみてみると便利というキマリです。

エ)the A and B and the C and D

これは大丈夫でしょうか。「the A and B」と「the C and D」がカタマリになります。


今回のまとめ

○"A and/or B"と"the/a A and/or the/a B"
"A and/or B"→一つのカタマリ
"the/a A and/or the/a B"→AとBは別々のカタマリ
"the/a A and/or B"→一つのカタマリ

A and/or B +修飾語句節
→AとB、あるいはBのみ
the/a A and/or the/a B +修飾語句節
→Bのみ、あるいはAとB
the/a A and/or B +修飾語句節
→AとB

修飾語句+A and/or B
→AとB、あるいはAのみ
the/a+修飾語句+A and/or the/a B
→Aのみ
the/a+修飾語句+ A and/or B
→AとB、あるいはAのみ

ア)A and B, and C and D
「A and B」と「C and D」
 〜","が「切れ目」を示す

イ)A, B, C, and D, and E, F, and G
「A, B, C, and D」と「E, F, and D」

ウ)A, B, C, D, and E, F, and G
「A, B, C, D, and E」と「『A, B, C, D, and E』とFとG」

エ)the A and B and the C and D
「the A and B」と「the C and D」


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2008年01月30日

【語法・基本】冠詞(その2)

【語法・基本】冠詞(その1)の続き

2.冠詞は名詞を具体的にする

【語法・基本】冠詞(その1)で強調したように、冠詞は単に「名詞の始まりを示す記号」であるという認識でいいと思うのですが、さらにもう一歩進めてみます。

名詞に冠詞がついているときとついていないときに何が違うのでしょうか。一言で言えば次の通りです。

無冠詞で使われている場合→音・言葉・こと・名前・抽象的なもの
冠詞が使われている場合→モノ・ヒト


となります。

例えば、"This is a book."を考えると、直訳は「これは一冊の本である」ですが、別に「これは本です」でも良いわけですが。

このとき大事なのは、"This is a book."と言った人が、「ある一冊の"モノ"としての本」を想定しているという事を示しています。

冠詞ではなく所有格も似たようなもので、そちらで考えたほうがわかりやすいかもしれません。例えば"mother"を"My mother"というか、"Mother"というかでは、

"My mother"→「私の母親」という人物
"Mother"→「おかあさん」と呼びかけている

というイメージです。

また、"a few"と"few"で考えるとわかりやすいかも知れません。

前者は、「いくらかの」、後者は「ほとんどない」ですが、"a"を付けることで、具体的に「ある」ことを強調していると考えます。


3."a"と"the"の違い

これは乱暴に次のように理解しておきましょう。

"a"→いわゆるひとつのモノ
"the"→お互いわかっているモノ


前者は、「何でもいいけど一つ何かあげてみましょう」という感じで、後者は、「ああいうのとか、こういうのとか、そういうのとか、あなたもよくご存知の」何て感じです。

今回のまとめ

無冠詞で使われている場合→音・言葉・こと・名前・抽象的なもの
冠詞が使われている場合→モノ・ヒト

"a"→いわゆるひとつのモノ
"the"→お互いわかっているモノ




冠詞について1章を割き、大変わかりやすく説明してある本です。英語の苦手な人にこそ勧めたい本です。

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